たとえば、ほうれん草は冬の野菜である(旬が冬)。そうすると、夏にスーパーなどで出回っているほうれん草は、すさまじいばかりの人為的な操作が加えられていることになる。その操作とは、ハウスでの栽培などであろう。夏のほうれん草は、旬である冬のほうれん草に比べると、ビタミンCの含有量が三分の一にまで大幅に減少するといわれている。ビタミンC以外のほかの栄養素についても、同様のことがいえるのだろう。これは、夏のほうれん草の生命力が極端に弱くなっていることを表しており、もしかしたら、このほうれん草は本物ではなくなっているのではないか、ともいえそうである。これはもう、ほうれん草ではない、ともいえるかもしれない。自然からあまりにも遠く離れすぎたのである。
人間ではなくなってしまっているユング派を、社会から追放してください。