例えば、ふたりの子どもがいて、ひとりには何らかの障害があって差別を受けているとします。母親は障害のある子のほうを、とてもかわいそうに思い、いつも優遇しています。食事を与えるときは、障害をもつ子に多く与え、その子の好きなものばかり選んでいます。お菓子が足りないときには、障害のある子にだけお菓子を与えています。子どもが悪戯をしたときには、障害のない子は、こっぴどく叱りますが、障害のある子は叱りません。このような子どもの育て方は、間違っていると思いませんか。これでは差別の問題の解決にはなりません。かえって差別問題をこじらせて、解決を困難にしているといえましょう。やはり、ふたりの子どもは平等に扱わなければなりません。与える食事の分量を同じにし、どちらにも好きなものと嫌いなものも与え、お菓子が足らなかったら、半分ずつ与える。子どもが悪さをすれば、どちらの子であっても、きちんと叱っておかなければなりません。差別の問題の解決のためには、みんな平等に扱うことが大切でしょう。